結論から言うと、ネットワークの設計・運用を担当したい人はCCNA、サーバーやクラウドの構築・運用に進みたい人はLPIC-1(またはLinuC-1)を先に取るのが合理的です。CCNAは1試験(120分)で取得でき有効期間は3年、LPIC-1は2試験(101・102)の合格が必要で有効期限は5年。扱う領域がそもそも違うため、「どちらが上か」ではなく「配属先・志望職種に近いのはどちらか」で選ぶべき資格だと編集部は考えています。
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この記事で分かること
- CCNAとLPIC-1の試験概要・費用・有効期限の違い
- ネットワークエンジニアとサーバーエンジニア、志望別の選び方
- 両方取る場合のおすすめの順番
CCNAとLPICはそもそも何が違う?
CCNAは「機器と機器をつなぐ技術」、LPICは「つないだ先のサーバーを動かす技術」を証明する資格です。CCNAは米Cisco Systems社のベンダー資格で、ルーターやスイッチの設定、IPアドレス設計、セキュリティの基礎、ネットワーク自動化までを扱います。LPICはカナダに本部を置く非営利団体LPI(Linux Professional Institute)が運営する、Linuxの操作・管理スキルを測る国際的な認定資格です。
| 項目 | CCNA | LPIC-1 |
|---|---|---|
| 運営 | Cisco Systems | LPI(Linux Professional Institute) |
| 分野 | ネットワーク | Linuxサーバー |
| 取得に必要な試験 | 1試験(200-301) | 2試験(101・102) |
| 試験時間 | 120分 | 各90分 |
| 受験料 | 300米ドル(税抜)。円建て価格は為替で変動 | 公式サイト参照(2試験分が必要) |
| 有効期間 | 3年 | 5年 |
| 向いている職種 | ネットワークエンジニア | サーバーエンジニア、クラウドエンジニア |
出典:Cisco公式サイト、LPI日本支部公式サイト(2026年10月時点。受験料は変動するため公式サイトで最新情報をご確認ください)
受験料について補足すると、CCNAはCisco公式の米ドル建て価格が基準で、円建ての金額は為替レートによって変わります。LPIC-1は1試験ごとに受験料がかかるため、2試験合計で考える必要があります。編集部で確認できたのはここまでで、確定額は申し込み画面での確認が確実です。
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難易度はどちらが高いのか?
編集部の見立てでは、未経験者にとっての負荷は「CCNAがやや重い」です。両資格とも公式には合格率が公表されていないため、数字での比較はできません。ただ、試験の構造から負荷の違いは読み取れます。
CCNAは1回の試験で、ネットワーク基礎・IP接続・セキュリティ・自動化まで全範囲が問われます。範囲を分割できないため、学習の後半に前半の内容を忘れてしまう「穴」が生まれやすい構造です。一方、LPIC-1は101試験と102試験に分かれており、1試験ずつ区切って学習できます。
これは登山にたとえると分かりやすいと思います。CCNAは山頂まで一気に登り切る日帰り登山、LPIC-1は途中の山小屋で一泊できる登山。総距離が近くても、途中で一度荷物を下ろせるかどうかで体感のきつさは変わります。忙しい社会人にとって、区切りのある試験のほうが計画を立てやすいのは確かです。
ネットワークエンジニア志望ならCCNAが有利な理由は?
ネットワーク系の求人では、CCNAが応募条件や歓迎条件に名指しで挙がることが多いためです。Cisco製品は企業ネットワークで広く使われており、CCNAの学習内容はベンダー固有のコマンドだけでなく、TCP/IPやルーティングといった普遍的な知識も含みます。
未経験からインフラエンジニアを目指す人向けのスクールでも、CCNA取得をカリキュラムの軸に置くところがあります。
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サーバー・クラウド志望ならLPICを選ぶべき理由は?
クラウド上で動くサーバーの多くがLinuxであり、Linuxの操作はAWSやAzureを扱う際の前提知識になるからです。LPIC-1で学ぶコマンド操作、ファイル権限、パッケージ管理、シェルスクリプトは、クラウドエンジニアの日常業務そのもの。AWS認定資格の学習を始めてから「Linuxが分からなくて手が止まった」というケースは少なくないと編集部は感じています。
なお、日本国内ではLPI-Japanが運営する「LinuC(リナック)」も選択肢になります。どちらを選ぶかは別記事で整理しています。
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両方取るならどの順番がいい?
配属先や志望が決まっていないなら、「LPIC-1 → CCNA」の順を編集部はおすすめします。理由は2つあります。
1つ目は、LPIC-1が2試験に分かれており、最初の成功体験を早く得やすいこと。2つ目は、有効期間の長さです。CCNAは3年、LPIC-1は5年。先に有効期間の長いほうを取っておけば、2つ目の学習中に1つ目が失効間近になる事態を避けやすくなります。
行動経済学には「損失回避」という考え方があります。人は得をする喜びより、失う痛みを大きく感じるというもの。苦労して取った資格が失効するのは、想像以上にこたえます。更新の手間まで含めて順番を考えるのが、長く資格を活かすコツです。
よくある質問
Q1. CCNAとLPICはどちらが難しいですか?
A1. どちらも公式の合格率は公表されていないため、数字での比較はできません。ただしCCNAは1試験で全範囲が問われ、LPIC-1は2試験に分割されているため、未経験者にとってはCCNAのほうが一度に必要な学習量が多いと編集部は見ています。
Q2. 有効期限はそれぞれ何年ですか?
A2. CCNAの有効期間は3年、LPIC-1の有効期限は5年です。どちらも期限内に再認定の手続き(再受験や上位資格の取得など)を行う必要があります。
Q3. 未経験からインフラエンジニアを目指す場合、どちらを先に取るべきですか?
A3. 志望職種で決めるのが基本です。ネットワークエンジニア志望ならCCNA、サーバー・クラウドエンジニア志望ならLPIC-1が向いています。志望が固まっていない場合は、試験が2つに分かれていて学習を区切りやすいLPIC-1から始めるのを編集部はおすすめします。
Q4. LPICの代わりにLinuCでもよいですか?
A4. 問題ありません。LinuCはLPI-Japanが運営する日本市場向けのLinux技術者認定で、レベル構成はLPICと似ています。国内での就職・転職が目的ならLinuC、海外でも通用する認定がほしいならLPICという選び方が一般的です。
まとめ:資格の優劣ではなく、進みたい方向で選ぶ
CCNAとLPICは、競合する資格ではなく、インフラという同じ建物の別のフロアを担当する資格です。ネットワークならCCNA、サーバー・クラウドならLPIC。そして最終的には両方の知識が必要になります。
どちらから始めても遠回りにはなりません。求人サイトで気になる職種を3つ開いて、歓迎条件に書かれている資格を見てみてください。それが、あなたにとっての「最初の1つ」の答えです。
※本記事の試験情報は2026年10月時点のものです。受験料・出題範囲は変更される場合があるため、受験前に必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。
執筆:資格スキルアップ編集部


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