結論から言うと、IT未経験者はITパスポート(合格率48.6%)から、すでに社内でIT・情報管理に関わっている人は情報セキュリティマネジメント(合格率おおむね70%前後)から受けるのが合理的です。受験料はどちらも7,500円で、試験の「広さ」と「深さ」が違うだけ。本記事では、資格スキルアップ編集部がIPA公式の統計をもとに2つの試験を比べ、どちらを先に選ぶべきかを整理しました。
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この記事で分かること
- ITパスポートと情報セキュリティマネジメント(SG)の試験概要の違い
- 合格率の数字をどう読むべきか
- 自分がどちらを先に受けるべきかの判断基準
ITパスポートと情報セキュリティマネジメントは何が違う?
ひとことで言えば、ITパスポートは「ITの全体地図」、情報セキュリティマネジメントは「その地図のうちセキュリティ区画の詳細図」です。IPAの試験区分では、ITパスポートがレベル1、情報セキュリティマネジメントがレベル2に位置づけられています。
| 項目 | ITパスポート(IP) | 情報セキュリティマネジメント(SG) |
|---|---|---|
| 試験レベル | レベル1 | レベル2 |
| 出題範囲 | ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野 | 情報セキュリティ管理が中心(科目A・科目B) |
| 試験方式 | CBT方式・通年実施 | CBT方式・通年実施 |
| 受験料 | 7,500円(税込) | 7,500円(税込) |
| 直近の合格率 | 48.6%(令和7年度) | おおむね70%前後(令和7年度の月別実績) |
| 主な対象者 | IT未経験の社会人・学生 | 部門で情報管理を担う人、IT利用部門のリーダー |
出典:IPA「令和7年度 iパス(ITパスポート試験)の年間応募者数等について」、IPA「統計情報(情報セキュリティマネジメント試験)」
ITパスポートは経営戦略や法務、プロジェクト管理まで横断的に問われます。一方の情報セキュリティマネジメントは、リスクアセスメントやインシデント対応、社内ルールの運用など「組織を守るための実務判断」に出題が集中しています。
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合格率はSGのほうが高い。なのにSGのほうが難しいのはなぜ?
数字だけ見ると、SGのほうが受かりやすく見えます。IPAの公表では、令和7年度のITパスポートは受験者271,352人に対して合格者132,012人、合格率48.6%でした。SGは月別の合格率がおおむね7割前後で推移しています。
ただし編集部では、この差を「SGのほうが易しい」とは読んでいません。理由は受験者層の違いです。ITパスポートは学生や完全未経験の社会人が大量に受験する入口の試験。対してSGは、ITパスポート合格者や業務で情報管理に関わる人が「次の一歩」として受けるケースが多く、スタートラインがそもそも違います。
これは統計でいう選択バイアスの典型です。たとえば「上級者コースの完走率が初心者コースより高い」のは、コースが簡単だからではなく、走れる人しかエントリーしていないから。合格率だけで難易度を判断すると、試験選びを誤りやすいと考えています。
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どっちを先に取るべき?編集部の判断基準は?
編集部の結論はシンプルです。
- ITの用語にまだ自信がない人 → ITパスポートから。SGの科目Bは事例読解が中心で、基礎用語がわからないと問題文の意図がつかめません
- すでに社内で個人情報・アカウント管理などに関わっている人 → SGから直接でも問題ありません。実務経験がそのまま得点源になります
- 転職で「セキュリティ意識」をアピールしたい人 → 最終的にはSGまで取っておくと、ITパスポート単体より職務経歴書での説得力が増すと考えています
受験料が同じ7,500円なので、費用面での差はほぼありません。違いは「必要な準備時間」と「取得後に語れる内容」です。
両方取る意味はある?
あります。とくに非エンジニア職の人にとっては、ITパスポートで全体像を押さえたうえでSGを取ると、「ITの基礎が分かり、かつ社内のセキュリティ運用を任せられる人材」という一貫したストーリーが作れます。
2つの試験は出題範囲の一部(情報セキュリティ分野)が重なっているため、ITパスポート合格から間を空けずにSGへ進むと、学んだ内容を忘れる前に積み上げられます。ITパスポート合格後1〜2か月以内にSGの学習を始めるのが、効率面では理想的だと編集部は見ています。
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よくある質問
Q1. ITパスポートを持っていないと情報セキュリティマネジメントは受験できませんか?
A1. 受験資格の制限はないため、ITパスポートを持っていなくても受験できます。ただしIT用語に不慣れな場合は、ITパスポートの範囲を先に学んでおくと科目Bの事例問題を読み解きやすくなります。
Q2. ITパスポートと情報セキュリティマネジメントはどちらが就職・転職で評価されますか?
A2. IPAの試験区分ではSGがレベル2で上位に位置づけられています。IT利用部門や情報管理の職種ではSGのほうが具体的な業務イメージにつながりやすく、職務経歴書での説得力は高いと編集部は考えています。
Q3. 2つの試験を同じ月に受けることはできますか?
A3. どちらも通年実施のCBT方式のため、試験会場の空き状況次第で同じ月に受験することは可能です。ただし出題の深さが異なるため、ITパスポートの合格を確認してからSGに進むほうが学習効率は高いと考えています。
まとめ:迷ったら「今の自分の業務」で決めていい
ITパスポートと情報セキュリティマネジメントは、優劣ではなく役割の違う資格です。IT用語に不安があるならITパスポート、すでに情報管理の実務があるならSG。どちらを選んでも受験料は同じ7,500円で、通年いつでも受けられます。
完璧な順番を探して止まるより、今の自分に近いほうから始めること。編集部としては、それが一番早く2つ目の合格証にたどり着く方法だと考えています。


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